精神分析思想を1)その理論テクストの読解および2)その歴史的・地理的布置の分節化を通じて明らかにすること。
1) 精神分析の理論の内在的読解、その思想の抽出。
――「精神分析」とは何か?その内的規定。精神分析とは何を対象とするもので、どのような様式でそれを表現しようとするものなのか。精神分析の「原因」の究明。
2) 精神分析を囲む歴史的・地理的布置の分節化。
――「精神分析」とは何か?その外的規定。精神分析が何と外延を共有し、どのようにそれによって限定され、具体的な形象を持ちえているのか。精神分析の「準原因」の解説。
※現在の主な(具体的な)関心(の展開)(2012年3月⇒2013年5月⇒2014年6月)
1.第一次世界大戦後の精神分析の展開。特に、精神医療化とアメリカ化をめぐって。
⇒精神保健福祉パラダイムのなかの「精神分析」(&その派生物)の位置づけ(2013.05)
⇒精神保健福祉レジームと「発達障害」&「精神分析」 (2014.06)
2.「転移」と「社会的なもの」との関係。エディプス概念(とその裏面)の検討。
⇒フロイトの「重層決定」概念の再評価 (2013.05)
⇒フロイトにおける「重層性」・「異教性」 (2014.06)
3.60年代のジャック・ラカンにおける「知」の問題。その今日的射程。
⇒ ラカンの「知」・「実践」・「制度」=ラカンの「労働」を問う。 (2014.06)
4.近代日本史のなかの精神分析の位置。